家庭菜園

イチジクは挿し木で増やす!挿し穂選びから発根までの管理が重要

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甘く美味しい実が魅力のイチジク(無花果)。
実のなる木として家庭菜園でも人気にイチジク。

実はこのイチジク、挿し木という方法で比較的簡単に増やすことができるのです。
発根率が90%以上とも言われ、園芸初心者の方でも気軽に挑戦できるのが魅力。

この記事では、
イチジク 挿し木 時期」「イチジク 挿し木 方法」「イチジク 挿し木 注意点」といった、皆さんが気になるキーワードを網羅。

イチジクの挿し木を成功させるための詳しい手順と重要なコツを、より深く掘り下げてご紹介します。
挿し木から新たな命が芽吹く喜びを、ぜひ体験してみてください。

挿し木の最適なタイミングを見極める

挿し木の成功を大きく左右するのが、この時期の選定です。

  • 基本は休眠期
    2月下旬~4月上旬
    イチジクの木が活動を休止しているこの時期は、挿し木にとって最も適しています。

    なぜなら、休眠中の枝は生長に必要なエネルギーを内部にしっかりと蓄えており、切断という刺激を受けても、新たな根を出すための力が十分に残っているからです。

    「イチジク 挿し木 春」に行うのが基本と覚えておきましょう。

  • 地域による温度差を考慮する
    日本は南北に長く、気候も大きく異なります。
    温暖な地域では2月下旬頃から、寒冷な地域では霜の心配がなくなる3月中旬から4月上旬を目安に行うと良いでしょう。

    お住まいの地域の気候に合わせて、最適な時期を見計らうことが大切です。

  • 剪定との連携
    庭植えのイチジクの場合、冬の剪定作業と同時期に挿し木を行うのが効率的です。剪定で切り落とした健康な枝を無駄にすることなく、有効活用できます。

挿し木に必要な道具と材料を揃える

イチジク挿し木準備」として、以下のものを事前に用意しておきましょう。

挿し木用の土

 水はけと保水性のバランスが重要です。

    • 赤玉土(小粒~細粒):通気性と水はけに優れています。
    • 鹿沼土(小粒~細粒):適度な保水力と通気性を持ちます。
    • バーミキュライト:軽量で保水性、通気性、保肥力に優れています。

      これらの単用、または2種類程度を混ぜて使用するのがおすすめです。
      市販の挿し木用土も手軽で便利です。

植え付け用の容器

  • 3号(直径9cm)程度の育苗ポット:一本ずつ丁寧に植え付けるのに適しています。
  • 小さなプラスチックカップや空き容器:底に水抜き穴を開けて使用します。
  • 育苗トレー:複数の挿し穂をまとめて管理するのに便利です。
  • 剪定バサミ・ナイフ: 清潔で切れ味の良いものを用意しましょう。
    切り口を潰さないように注意が必要です。
  • 水を入れた容器: 挿し穂の吸水に使用します。
  • 発根促進剤(任意): ルートンなどの粉末タイプや、メネデールなどの液体タイプがあります。
    使用することで発根を促し、成功率を高める効果が期待できます。
    「イチジク 挿し木 発根促進剤」も検討してみましょう。
  • 癒合剤(任意): トップジンMペーストなど。
    切り口からの病菌の侵入を防ぐ効果があります。
  • ビニール袋やキャップ(任意): 湿度を保ち、乾燥を防ぐために使用します。

挿し木の基本的な手順:成功へのステップ

それでは、具体的な挿し木の手順を見ていきましょう。

適切な枝の選定(挿し穂の準備)

  • 前年に勢いよく伸びた、健康で充実した枝を選びます。「イチジク 挿し穂 選び方」として、病害虫の被害がなく、芽がふっくらとしているものが最適です。
  • 日当たりの良い場所で育った枝は、養分を豊富に含んでいるため、より良い結果が期待できます。
  • 太さは鉛筆程度、長さは約20~25cm、節が3~4個あるものが目安です。節には成長点となる芽が含まれているため、重要なポイントです。

丁寧な切り方

  • 一番上の芽から約1cm上で、水平にスパッと切ります。

    清潔なハサミを使用し、切り口を傷つけないように注意しましょう。

  • 下側の切り口は、一番下の芽のすぐ下で、斜めに切り込みます。斜めに切ることで、土との接触面積が増え、水分を吸収しやすくなり、発根を促進する効果があります。

切り口の処理と水揚げ

  • 切り口から白い樹液が出ることがあります。これは植物が身を守ろうとする反応ですが、発根を妨げる可能性もあるため、優しく洗い流します。
  • 清潔な水を入れた容器に、挿し穂の下部を1~2時間程度浸けて、十分に水分を吸収させます。

    この工程を「水揚げ」と呼びます。発根促進剤を使用する場合は、この水に薄めて使用します。

挿し床への植え付け

  • 用意した植え付け用の容器に、挿し木用の土を入れます。
  • 土に深さ5cm程度の穴を指や棒などで開けます。
  • 挿し穂の下部、約1/3程度の長さを、芽が上を向くように注意しながら丁寧に挿し込みます。
  • 挿し穂と土がしっかりと密着するように、周囲の土を軽く押さえます。
  • 植え付け後、底から水が流れ出るくらいたっぷりと水を与えます。

発根までの管理

  • 置き場所: 直射日光を避け、明るい日陰で管理します。

    強い日差しは乾燥や高温の原因となり、発根を妨げます。風通しの良い場所を選びましょう。

  • 水やり: 土の表面が乾いたら、たっぷりと水を与えます。
    常に土が湿っている状態を保つことが重要ですが、過湿は根腐れの原因になるため注意が必要です。

  • 湿度管理(任意): 乾燥を防ぐために、ビニール袋や透明なキャップなどを優しく被せると、湿度を保ちやすくなり、発根率の向上に繋がります。
    ただし、内部が蒸れすぎないように、時々換気を行いましょう。

発根と鉢上げ

  • 通常、挿し木から1ヶ月~2ヶ月程度で発根します。新しい葉が展開してきたら、発根のサインです。

  • 根が十分に伸び、ポットの底から見えるようになったら、一回り大きな鉢に植え替えます(鉢上げ)。時期としては、5月末~6月中旬頃が目安です。

  • 鉢上げ後も、直射日光を避け、水切れに注意しながら管理します。徐々に日当たりの良い場所に慣らしていくと良いでしょう。

挿し木の成功率を高めるための重要なポイント

イチジク、挿し木のコツとして、以下の点を意識することで、成功率を格段に高めることができます。
1.挿し穂の上下を間違えない
枝には上下があります。
逆さまに挿してしまうと、絶対に発根しません。
元々枝についていた芽の向きを確認し、必ず上向きになるように挿しましょう。

2.切り口を乾燥させない
切り口は水分を吸収する大切な部分です。

乾燥させてしまうと、発根に必要な水分を十分に吸収できなくなります。
水揚げをしっかりと行い、植え付け後は適切な湿度を保つように心がけましょう。

3.適切なサイズの容器を使用する
大きすぎる容器は土が乾きにくく、過湿になりやすいため、根腐れの原因となることがあります。
挿し穂の大きさに合わせた、適切なサイズの容器を選びましょう。

4.水やりのタイミング
土の表面が乾いたらたっぷりと与えるのが基本です。
毎日決まった時間に与えるのではなく、土の状態を確認することが重要です。

5.上部の切り口の保護
切り口から病菌が侵入するのを防ぐために、癒合剤を塗布するのも有効な手段です。

6.挿し木後の環境
発根までは、温度変化が少なく、風の当たらない、安定した環境で管理することが大切です。

7.過度な期待をしない
全ての挿し穂が必ず発根するとは限りません。
複数の挿し穂を用意して、気長に成長を見守りましょう。

8・小さな実は摘み取る
挿し木後、稀に小さな実がつくことがありますが、株の生育を優先するためにも、早めに摘み取るようにしましょう。

まとめ:挿し木で広がるイチジク栽培の楽しみ

イチジクの挿し木は、比較的容易に始められ、成功した時の喜びは格別です。

剪定で出た枝を有効活用できるだけでなく、お気に入りの品種を増やしたり、友人や家族と分けることもできます。

この記事でご紹介した手順とポイントを参考に、あなたもイチジクの挿し木に挑戦し、緑豊かな生活を楽しんでみませんか?

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